目次
この記事で解決できること
✅ タッセルローファーのサイズ選びの難しさがわかる
✅ なぜ複数持つより最高の1足を選ぶべきか理解できる
✅ サイズが合わない靴を断捨離する判断基準がわかる
✅ コードバンの履きしわの見極め方がわかる
この記事は5分で読める
衝撃の決断:10Dのタッセルローファーをメルカリに出品した理由
「この靴、売ろうと思うんだ。」
オールデンのタッセルローファー(黒カーフ、アバディーンラスト、US10D、ブルックス別注)をメルカリに出品すると決めた時、周りの反応は「もったいない」「良い靴なのに」だった。

でも、その判断には明確な理由がある。
理由は「サイズがベストサイズではない」からだ。
UK8のシャンボードやディンケラッカーのロンドンがジャストサイズで、UK8.5Eのキャベンディッシュ3はごくわずかにゆとりがある。というフィッティングのため、10Dは1サイズ大きい。
アバディーンラストは細身のため、おそらく9.5Dがマイベストサイズだと思っている。もしかしたら9Dが最適なのかもしれないが、とにかく10Dはベストよりは確実に大きい。
サイズが少しでも合っていない靴は、ジャストフィットの靴が他にあると「頑張って履いている」「履くために努力している」状態になってしまう。
個人的にこの状態になったら終わりだと思っている。
靴はあくまでも履いて歩くためのものだ。それが損なわれると、どんなに良いものだったとしてもそそらない結果になってしまう。
この記事では、タッセルローファーを2足買い、1足を断捨離するに至った実体験から、最高の1足を見つけるための選び方を正直に話す。
あなたも悩んでいる?タッセルローファー選びの落とし穴
あなたは今、こんな状況ではないか?
- タッセルローファーが欲しいけど、サイズ選びで迷っている
- 同じブランド、同じラストなのにサイズが合わない経験がある
- 複数買ったけど、どれも微妙に違う気がする
- 「汎用性が高い」と言われるから買ったけど、意外と選ばれない
結論から言う。この悩み、みんな通る道だ。
タッセルローファーは「フォーマルからジャケパンまで汎用性が高い」とよく言われる。だからこそ、ついつい多く買ってしまいがちだ。
でも、複数持つと逆に汎用性の良さが薄れてしまう場合もしばしばある。
今回、筆者は色、素材、ラストの雰囲気の全てを1つの靴で満足してしまおうということで、思いつく最高のローファーを購入した。
その過程で学んだことを、正直に話す。
サイズ選びの難しさ:同じラストでも個体差がある
オールデンのタッセルローファーを2つ購入したことがある。
1つ目は10Dサイズでカーフ、筆記体で昔のブルックスロゴで、右足小指はほぼジャストだったが甲部分は両足で余裕があった。
そのため9.5Dがマイサイズと思い、ネットで9.5Dのものを買ったが全然大きかった。
コードバン素材でロゴが比較的新しいブルックスのロゴだったため、作りが違ったのかもしれない。
2足ともブルックスロゴのオールデンのタッセルローファーのためアバディーンラストのはずだが、甲のモカ縫いの雰囲気も違った。セミスクエア的な黒カーフに比べてややラウンド気味のコードバンの方だった。
個体差との向き合い方
試着ができるのが最良だが、球数の少ない中古靴だと試着対応してもらえる場合は極端に少ない。
ブランドのラスト別のマイサイズを押さえておいたとしても、今回のように個体差が響いてしまうとどうしようもない。
不便極まりないがやり込み要素ということで納得するしかない。
サイズ調整の方法
結局ハーフインソール(前半分)を専門店にお願いして追加してもらっている。
ヒールカウンターのレザーを増す処置もできるそうだが、大抵の人が靴擦れを起こすとコメントいただいたのでハーフインソールでの対処とした。
走り回る用途の靴ではないため、個体差分の着用感は時間が解決してくれると信じて、長期目線の相棒として育てていこうと思う。
最高の1足を選ぶ理由:「相対的ハズレ枠」を避ける
タッセルローファーは何足もいらない。
中庸で使いやすいポジションの靴は買う理由が見つかりやすいためついつい多く買ってしまいがち。だが、複数あることで汎用性の良さが薄れてしまう場合もしばしばある。
「相対的ハズレ枠」とは
両方保持するというやり方も当然存在する。しかし1つはフィットし、もう1つは微妙に違和感が残るとなると、とても良い靴なのに「ハズレ枠」になってしまう。
この「相対的ハズレ枠」というのは非常にもったいない。少額でもお金に代わってくれた方が良いだろう。
なぜ黒カーフを売ることにしたのか
次に売ろうと思う理由は9.5Dのローファーを購入したから。
同じくオールデン製のブルックス別注でフォグステッチが入ったタッセルローファー、色が異なり今回はバーガンディのコードバン素材だ。
なぜ色を変えたのかというと、黒のタッセルローファーを数ヶ月使ってみて、仕事服でも私服でも浮いている印象が強かったからだ。
最もベーシックで汎用性の高いカテゴリだと思っていた「黒、カーフ、タッセルローファー」は意外にも玄関では選ばれなかった。
フォーマル感が強すぎる問題
理由を考えると、ブレザー+グレースラックスにタッセルローファーを合わせるのは鉄板中の鉄板だが、実際にやってみるとどうも堅苦しくなってしまう。
普段スーツを着慣れている人ならまだしも、普段からブレザーで社内ではカーディガンで過ごしているため黒の細身のタッセルローファーは「キマってる感」が強すぎた。
あとシンプルに足元が浮くのはサイズもあるが、フォーマル感が靴だけ抜きん出てしまっているせいだと思う。
シャツの素材は夏はリネン、他の季節は全てオックスフォード生地とカジュアルよりだ。スラックスもウーステッド生地ではなく、ツイルやフランネル生地のため靴が大いに浮いてしまう。
こうなると「フォーマルからジャケパンまで汎用性が高い」とよく言われるタッセルローファーだが、細身のラストの場合は特にフォーマルの香りが強いものとなってしまう。
ゆとりのあるサイジングのスーツに合わせると最高にかっこいいのだろうが、そんな場面は人生で数えるほどしか予想できなかった。
履きしわを見極める:コードバン素材の選び方
サイズ問題と同じくらい重視するのが履きしわだ。
ある程度リカバリーが短期間で可能なカーフ素材に比べて、初期についたクセが抜けにくいと言われるコードバン素材の履きしわは個体を見る上で重要だ。
良い履きしわと悪い履きしわ
どのようなシワがいいかだが、ポールジョイント(指の付け根の幅が広くなっている部分)で太い一本の山折皺が入り、その前後に太い谷折皺が入る形が個人的に理想に思う。
逆にイマイチな皺は、細い谷折皺が深く入ってしまう状態だ。これは見栄えの問題もあるが生地のひび割れや裂けに繋がってしまうため極力避けたい。
カーフ素材の場合は山折皺を避けたくなるが、コードバンの場合は過剰な谷皺を気にする。
伸びやすいカーフは、山皺ができると年々大きくなってしまう一方、伸びにくいコードバンは山皺が必要以上には成長しない。
実際の購入体験
実際今回購入したコードバンタッセルローファーは、左足は超一級品の履きしわだったが、右足は谷折れの強いイマイチなしわだった。
理想を追い求めるとキリがないが、サイズと同じく、履きしわも個体差があることを知っておくことは重要だ。
色と素材の選択:なぜバーガンディコードバンを選んだか
少し逸れたが、そこで購入したのが同じモデルの素材違い、色違い、ハーフサイズ下げたものだ。
選んだ靴のスペック
- 製造: オールデン
- 刻印: ブルックスブラザーズ
- 形: タッセルローファー
- 素材: ホーウィン社製コードバン
- カラー: バーガンディ
- サイズ: 9.5D
- その他: ヒールにフォグステッチあり
選んだ理由
最高の1足ということで、人によってそれぞれ最高は異なるだろう。
今回これを選んだ基準は、以下が最も優れていると判断したからだ:
- 素材
- 色
- タッセルローファーのルーツ性
人によっては、「革靴は英国が本場」「規制靴よりビスポーク」「オールデンは作りが荒い」「旧工場エドワードグリーンしか認めない」という方もいるだろう。
今回は1つのサンプルとして流し見てもらえたら嬉しい。
外観の違い
ラストはアバディーン(たぶん)のはずだが、コードバン素材のためか個体差なのかやや丸っこく見える。英国靴のキャベンディッシュと並べても大差ないほど丸みがある。
同じアバディーンのカーフ素材のものと比べると随分と雰囲気が違うのがわかる。トゥも、セミスクエア風のカーフタッセルに比べ、エッグトゥに近い雰囲気だ。そしてモカ縫いの形状も全く異なる。
フォーマル感の違い
黒カーフは雰囲気だけだと外羽根プレーントゥ〜外羽根キャップトゥくらいのフォーマル感がある。実際筆者は友人の結婚式参列(スピーチ等目立つ役割りなし)の場面で使用し全く問題なかった。
それに比べこのコードバンタッセルはやや丸みのある雰囲気と黒より表情のあるダークバーガンディという色の2点で柔らかくなる印象だ。
これをよしとするかは人それぞれだが、両方を一定期間運用してみた結果、黒カーフが玄関で選ばれる回数が極端に少なかった。
理由は明白で、これに合うような堅めの服装で外出する機会が少なかったからだ。
実際の使用感
では本題のコードバンタッセルはどうだったか。
まず先ほどの定番コーデにはバッチリ合う。そして35歳以下でそれをやっても「アメトラ始めました」感が少ないと感じた。
理由は大きく2つ。1つは靴のフォーマルすぎない形状がブレザーコーデの全体をカジュアル方面に引っ張ってくれたこと、2つ目はバーガンディカラーであることでブレザーのネイビーが際立ち、「制服感」が薄れたためだ。
「バーガンディコードバンのタッセルローファーは35歳以下でも日常使いしやすい」というのが結論だ。
まとめ:最高の1足を見つけるために
タッセルローファーの選び方と断捨離の経験から学んだことをまとめる。
重要なポイント
- サイズは個体差がある - 同じラストでも、サイズやフィット感は異なる。試着ができない場合は、調整方法も検討する必要がある。
- 「相対的ハズレ枠」を避ける - 複数持つより、最高の1足を見つける方が汎用性が高い。微妙に合わない靴は断捨離した方が良い。
- 履きしわを見極める - 特にコードバン素材は初期のクセが抜けにくい。購入時に履きしわをチェックすることが重要。
- 色と素材の組み合わせ - フォーマル感の強さは色と素材で変わる。自分のライフスタイルに合わせて選ぶ。
- 「最高」の基準は人それぞれ - 歴史的意味、素材、色、ルーツ性など、何を重視するかは人によって異なる。
最後に
コラボ商品に目がないわけではないが、やはり現行品で新品がもう出ないブルックスオールデンで、刻印だけでなくヒールのステッチが追加されている点がたまらない。
もっと大人な感性になるとノーマルデザインのオールデンがかっこよく感じるのだろうが、まだ20代だと廃盤などにそそられてしまう。
また、先日ビューティーアンドユースにてオールデンの別注がされていたが、なんとヒールのフォグステッチの意匠が施されていた。
ブルックスとの関係解消により限定的だった意匠が他でもみられるようになってしまったのは、寂しさと手に入る安心感の両方が混在する。
理想を追い求めるとキリがないが、自分なりの「最高の1足」を見つけることが、長く愛用できる靴選びのコツだと思う。