お金の正直な話

【給料3ヶ月分は嘘】婚約指輪の予算は40万円な理由

婚約指輪はディズニーランドで被るキャラ帽子と同じ

40万円だとカタログとほぼ同じ見た目に仕上がる

昨今は婚約指輪(普段つけないやつ)を贈らず、普段からつける結婚指輪や新生活にお金を回す考えが広まってきている。
そんな中で婚約指輪を贈る意味についてと、贈る場合の予算、販売店での立ち振る舞いについて超具体的に述べたいと思う。

企業サイトには「愛情の証」や「誠意、想いの丈、」とキレイで抽象的な表現が目立つが、少なくとも令和の20代の価値観とはズレる場合が多いのではないだろうか。

結論、新郎(男)が贈りたいと思えば贈るし、他にお金を回したければその旨を新婦(妻となる人)に話してみることをお勧めする。
※この相談ができない関係性ならば、結婚後苦労することになるのでこれを機に相談・調整を経験してみるのもいいかもしれない。

実際筆者は婚約指輪を贈ったが、思いの外 新婦と同様かそれ以上に満足している。自分の気持ちと新婦と相談してみて欲しい。

選び方の結論だが、金額は年齢を問わず40万円〜50万円をお勧めする。
これは年収が高くても、30代後半だったとしても変わらない。
また20代前半であっても同様で、予算を下げる必要がある場合は新婦と相談して結婚指輪のほうを豪華にするなど買わない選択肢を視野に入れることをすすめる。

本記事では「そもそも婚約指輪ってなんで贈るのか」から触れていく。
急ぐ人はこちら→婚約指輪の予算が40万円がいい理由(クリック)

婚約指輪の意味と登場シーン

婚約→入籍までの期間、女性を市場から拘束する対価が起源

身も蓋もない話をすると、婚約指輪は宝飾店の営業戦略となるが、それは分かりきったものとして進める。
そもそもダイヤ自体が、「流通を絞って市場価格を釣り上げている」といった冷めた話題であふれているため、
今回はそれを知った上であえて贈る場合を考えることにする。

意味には諸説あるが、

  • 愛の可視化
  • 誠意を持って選んだ証
  • 経済力のアピール
  • 贈って当然のもの

というのは、もっともらしいが、いまいちピンとこない人もいるのではないだろうか。

筆者としては、
「入籍までの数ヶ月間、法律上の縛りはないけれど私の
パートナーとして早めに男女の市場から降りて欲しい」
という意味合いで、婚約破棄となった際に現金に替えられるリセールの高い指輪を贈るというものと考えている。

もちろん異論は多々あるだろうしどれも正しいと思う。
というのも、これは冒頭の「贈りたかったら贈る」と表現している通り、本人の判断に全て委ねられているものだからだ。
親や親戚も含め誰からも強制されるものではないため、自分の意見がある場合はそれに従って欲しい。

  • 男側の自己満足
  • 義実家への体裁も含めた保険
  • クレカのレベルアップ目的

など実は価格に見合う価値は十分な場合もある。
「ディズニーに行ったらキャラの帽子を買った方が楽しめる」タイプの人は婚約指輪もお金をかけるだけの満足感を得られるかもしれない。

婚約指輪の登場シーン

ここまで抽象的に購入をすすめる内容だったが、ネガティブな側面にも触れようと思う。

大方の想像通り、婚約指輪の登場シーンは少ないものとなりやすい。
筆者の体験でサンプル数1で恐縮だが、
プロポーズから1年間で婚約指輪が使用されたのは40日未満だ。

具体的には

  • 義実家挨拶
  • 高いレストラン
  • 映画や観劇などショッピング以外のデート
  • 結納式
  • 結婚式

で、1年経過するとさらに頻度は低くなることが予想される。
服や靴、腕時計やアクセサリーに近い考えだとコスパは最悪となる。

ディズニーランドのキャラ帽子を選ぶ際に、縫製詳細や耐久性を考えないのと同様、
婚約指輪を贈ると決めたら、使用頻度については考えない方がいいだろう。

婚約指輪の予算が40万円な理由

婚約指輪にかけるお金は40万円がいい。その理由は

  • 20〜30万円だと「ダイヤ入りの結婚指輪」に近く、「婚約指輪感」に欠ける。
  • 40万円だと、ダイヤのサイズが0.3ct前後で、カタログとほぼ同じ見た目になる。
  • 50万円を超えると、華奢なリングデザインだとオモチャ感が出始める。

間違っても、給料3ヶ月分や年齢別平均額を根拠に選んではいけない。

ダイヤの大きさの話が出てきたので、金額内訳について言及しておく。

  • 婚約指輪は、ダイヤの金額 ➕ 土台デザイン金額 の合計
  • ダイヤの金額は、 大きさ/白さ/傷の少なさ の3つの合計得点で決まる
  • ダイヤは基本的にどの店で買っても価格は同じ(仕入れ先が同じだから)

まず当然だが、指輪はダイヤの金額の他に土台の金額も乗ってくる。
これは実際に販売員と話をしていると忘れがちだが、最後のお会計時に驚くこととなるので注意して欲しい。

メーカーによるが、10万円〜20万円がこの「土台」にかかってくると思っておいた方がいい。
つまり、ダイヤの予算はこの時点で20万円〜30万円となる

販売員と話をするのはダイヤのスペックや金額がメインになるが、ここで予算ギリギリを攻めていると会計時に20万円近くオーバーしてしまうことになる。(筆者体験)

全体予算は30万円と伝え、ダイヤは20万円をマックスとして会話を始めることをお勧めする。

この予算とするダイヤの選び方だが、店に行くとまず「4C」といって、ダイヤを査定する4つの基準の話をされるが、実際に考えるべき基準は2つしかない。それはサイズ(カラット)とカラーだ。

ダイヤのサイズは0.25〜0.30ct(カラット)

筆者の主観だが、このサイズは平均的な20代女性がつけるとやや大振りに見え、30代後半〜40代女性がつけると相応のサイズ感に見える
そしてカタログに乗っている写真の多くがこのサイズであることから、指輪単体で最もバランスが取れているとも言える。

というのも、手の表面情報(シワや傷)が少ない状態だと0.3ctのダイヤはかなり浮いて見える。
実際に店舗でさまざまな年代の販売員の方が試着して見せてくれたが、
手の表面情報とダイヤの大きさは、程度が揃う場合に全体の違和感が消えた。

そこで自分の妻が指輪をつけることを考えると、

  • 20代      :手にやや不釣り合いなサイズのダイヤで、特別感をプラス
  • 30代後半〜40代:手に馴染むサイズのダイヤで、記念日など非日常に華やかさをプラス
  • 50代以降    :日常からつけても徐々に違和感がなくなり、当たり前を彩る

少々恥ずかしい表現が目につくが、贈る側の自己満足と考えるとこれくらいは許して欲しい。

結論、長い目で満足感を得るなら0.30ct付近が最もお勧めだ。

カラー(白さの度合い)はG以上

次は色についてだ。
ダイヤは黄色くなるほどに価値が落ちていく。不純物が多いほど黄色くなるらしいが、成分分析ではなく人の目で判断するため
鑑定する人によって差が出るという、素人目には腑に落ちない指標だ。

題のとおりG以上としているが、宝飾店が作る表だともう1段階上のF以上を「無色」としている場合がほとんどだ。
しかし、Gでも正直全く見た目は変わらない上に、Fとの価格差が10万円近くなる場合もあるためGまでをみる範囲にしておくといいだろう。

販売員によっては、この「カラー」を「最上位が得られる唯一の項目」と表現するが、よほどダイヤに詳しくない限り「Dが最上位」と知らないため、価格に対して意味がかなり小さいと考えられる。
自分の価値基準を持ってから店を訪れるようにしたい。

ダイヤの選び方まとめ

まとめると、

  • サイズは0.25〜0.30ct
  • カラーはG評価以上

となる。

他の項目(カット、クラリティ)は考えなくていいのか?

と思うかもしれないが、

  • カット  :最上位(excellent)評価しか婚約指輪のダイヤとして紹介されない
  • クラリティ:素人が肉眼でわかるような差は、店頭で紹介される範囲にない

ので、どちらも考えなくていい。

クラリティは、ダイヤ中に含まれている傷やゴミの量を数値化したもので、
実際に店頭で見せてもらったが、暗所で専用レンズを使わないと見つからなかった。

普通に着用していると、ものすごくキラキラしているため
内部にある小さな傷なんか見えるわけがないと分かる。

余談:メーカー設定の独自基準は一切見なくていい

親戚おばちゃんの「イケメンになったね」と一緒

販売店によってそれぞれ独自の基準を定めていることが多いが、どれも一切見なくていい。

具体的には、「最高評価の中でさらに細かく分けて超高評価をつくる」だったり、「機械による総合判定の数値化」などがあるが、
どれも後付けで、目的が先立っている評価項目だからだ。

万が一売るとなった際に「このダイヤは独自基準で最高評価で、、」と主張しても、鑑定士からすると「だからなんですか」
という項目になる。売らないことが前提だが、価値基準として力不足と言える。

これは親戚のおばちゃんから「イケメン」と言われたエピソードを、モデルオーディションで話すようなものと考えるとわかりやすいかもしれない。

予算を正直に伝えるのはNG

最後に販売店での立ち回り方を説明する。
これによって費用が10万円単位で変わってくるので注意して欲しい。

まず題の通りだが、予算を正直に答えるのはダメだ。
途中までは伝えた予算通りにダイヤの候補を持ってきてもらえるが、
最後の最後にそのダイヤを松竹梅の梅として3つ並べられる場合がある。

筆者は3店舗回ったが全てこの流れだったので、営業方法のテンプレがあるのだろう。

ここで変わらず梅を選べるなら特に考えることはないのだが、営業手法として確立されているだけあって予算オーバーの判断をしてしまう人が多いのではないだろうか。
筆者は 40万円/50万円/70万円 の3つを最後に並べられた経験がある。

50万円は完全に予算オーバーだが、買っても生活に支障がでることはさすがにない。
また、70万円になるとダイヤが0.4ctと別次元の大きさとなるため、「70万はあり得ないけど、50万ならあり得るな、、」
なんて思考に誘導されてしまう。

つまり万全を期すならば予算30万円と最初に伝えるのがいいだろう。

  • 予算は30万円くらい
  • ダイヤのサイズは0.25ctくらい
  • カラーはG以上

と始めに伝えると、販売担当者のかたも「知識がある奴が来た」となって話が早く進む。

そして最終的に、 0.25ct /0.30ct /0.40ct のダイヤを提示されて、0.3ctを選ぶ。
これで40万円に収まる予算で最適な婚約指輪が手に入る。

まとめ

以上が婚約指輪を贈る場合の予算設定とその内訳、販売店での具体的な立ち回り方だ。

いかがだっただろうか。事前情報なしで望むことがいかに危険か感じたのではないだろうか。
あらゆる買い物でもそうだが、この結婚関連の商売は高額なサービスにも関わらず財布の紐が緩みやすい特殊な空間でもある。

プロポーズも結婚もスタートのイベントでしかない。
その後の人生の枷とならないよう、一つの高額な買い物と考え、冷静に向き合う手助けができたら幸いに思う。

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